捨てないで!(2007.05.24)

いつも行く八百屋さんが2件ある。
1件は、農家の方たちが持ち回りで出店しているお店で、朝採りの有機野菜や自家製のお漬物などを売る直売所。ここでは新しい野菜に出会うことが多く、スティックセニョールやオータムポエム、紫ほうれん草などもこちらで知った。
もう1件は、いわゆる総合的な八百屋さんなのだが、田舎に行かなければ買えないような野菜・山菜、珍しい果物も売っている。
私は、この総合的な八百屋さんに行くたびに、どうしてもやりきれなくなるのだ。
「大根1本ください、葉っぱは切ってね。」
「ネギの青いところは切り落としてください。」
数日前には、旬のだいこん菜は葉を味わうものなのに、それさえもいらないとオマケのようにかわいらしく付いている、5、6cmの小さい大根だけを持ち帰った人もいた。
拒否された、野菜の一部が入れられた大きな箱は、悲しいくらいイッパイになっていく。

私は、大根やカブの葉も皮も食べつくす、キャベツの外がわの葉も芯も捨てない。
ニンジン・セロリの葉、小ネギ・せりの根もおいしくいただく。
太陽に近いところほどビタミンが多く、茎や葉が育つために土に伸びる根の栄養化も高い。
決して栄養だけで食べているのではなく、食感好きの私は主役と同じように料理をしている。
大根・カブ・セロリの葉はごま油で炒め、だし汁とシラスを加えて塩味や醤油味の炒め煮に。
キャベツの外がわの葉は、熱湯に通してから塩もみにしたり他の野菜とスープ煮にする。
ニンジンの葉は、ニンジンとは思えない爽やかな香り、形もかわいいのでサラダのアクセントにしても引き立つし、野菜天にするのもいい。
小ネギの根は無味無臭に近いのでみじん切りにして薬味と一緒に、最近のセリの根は、きれいに洗われているものが多いので、鍋料理やおしたしのときも加えている。
大根、カブの皮は細い千切りして炒めてもよし、ミキサーにかけてみぞれ汁もいい。
だが、なんといってもウド・ゴボウなどの根菜の皮と、野菜の皮やブロッコリーの芯などを使った、鯵の南蛮漬ならぬ、「野菜の皮の南蛮漬け」はとっても美味である。(千切りして素揚げにし、熱いうちにピリ辛の漬け汁に漬けて一晩おく。)

私は、おもいきってあの総合的な八百屋さんに聞いてみた。
「この切られた野菜はいつも捨ててるんですか?」
「もったいないよね~、でも捨てるしかないでしょ。でも捨てるのも大変なんだよね。」
捨てるのも大変な、箱の中に入れられた主役と同じに美味しい野菜たち。

今にも声が聞こえてきそうだ、「わたしたちを捨てないで-!」(涙)

(2007.05.24)